足関節捻挫は、大きく2種類に分かれます。内反捻挫と外反捻挫の2つです。おおよその捻挫が内反捻挫で、足関節の外側を痛めます。外反捻挫は、足関節の内側を痛める事が多く、重症化しやすい捻挫になります。
【内反捻挫】
内反捻挫で痛めやすいのは、前距腓靭帯と踵腓靭帯と後距腓骨靭帯です。他にも、前脛腓靭帯や二分靭帯を痛めることもしばしば…。また、一緒に腓骨筋や前脛骨筋を痛めることもあり、靭帯以外の確認も行う必要があります。
【外反捻挫】
外反捻挫を起こすと、足関節の内側にある三角靭帯を痛めるのですが、この靭帯が強靭な為靭帯損傷よりも、内踝の骨膜損傷や裂離骨折になることもあります。外反捻挫をした場合は、しっかりと骨の状態の確認を行います。
【成長期の捻挫】
成長期の捻挫で怖いのが、骨端線損傷です。骨端線とは、成長軟骨の部分を言います。ある程度の年齢になると、この部分は完全に骨になるのですが、成長軟骨のうちは周りの骨に比べて軟らかいため、捻挫の際に損傷することも少なくありません。一般的に靭帯の修復期間はおおよそ2週間とされていますが、骨端線の場合は3週間厚紙副子で固定してからの+2週間は包帯固定なので、通常の倍近くは直すのに時間がかかってしまいます。また、正常な位置よりも逸脱してしまった場合は、整復を必要とします。